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研究開発本部 第2製品開発部 第21開発室T.K
2014年 新卒入社 工学研究科 卒
お客様の要望をクリアするのは大前提。それに加えて「この触媒の強みは、ここです」という特徴を出したいと思っています。
私は、海外メーカー向けの自動車用ガソリン触媒を開発しています。
お客様である自動車メーカーからの要望に応じて、触媒を最適化します。具体的には、お客様から、「クリアしなければならない規制」「使用する貴金属の量」「触媒の体積」などについて要望をいただきます。その情報に合う触媒を検討し、お客様に提案するわけです。
まず、現行の製品とお客様の要望を照らし合わせ、どこが足りていて、どこが足りないのかをチェックします。
そして、足りない部分を補うようにします。ただ、触媒は、こちらの性能をあげれば、こちらの性能が下がるという現象が起きやすいものです。例えば、HC、NOx、COを浄化する三元触媒で、酸化しやすくなる性能を上げると、その影響で還元しにくくなります。バランスを見ながら構成を決めることが大事です。
うして、ある程度の見通しが立ってきた触媒が、お客様の要望にすべてミートするのは当然です。しかし、私はさらに、「この条件では性能が特に優れています」というアピールポイントのある触媒を開発したいと思っています。
平均的で特色のない製品よりも、最も必要とされる性能を際立たせることで、競争力につなげたいと考えています。
触媒のある特性を出すために選んだアイテムの評価結果が出るときは、「効果が出ているかな。出ているとしたら、どれくらいかな」と、楽しみで仕方ありません。
「こういう触媒をつくりたい」という思いを具現化するために、上司や同僚とブレーンストーミングなどを行い、アイテムを選択した結果だからです。
順当な結果が出るのも嬉しいのですが、周囲の人たちの間で「本当か?」と物議を醸すような結果から得るものも多く、楽しいものです。
就職活動中の学生の皆さんから、「専門的な知識があったほうがいいですよね」と聞かれることがあります。たしかに、専門知識があるに越したことはありません。しかし私は、例えば、分析機器の使い方や原理などの基本を積み上げ、自分で考えて動く力を身につけた方と一緒に働ければ、うれしく思います。
そのような方は、私たちとは違う新しい角度から切り込むことができ、私たちにとって大きな刺激になるからです。
私は大学で、自動車触媒のスラリーに使われる粉末を研究していました。
また、私が所属していた研究室とキャタラーが共同研究をしていた関係で、キャタラーでインターンとして働いたことがあります。
大学では普段、粉ベースの研究しかしないのですが、キャタラーでは粉からスラリーをつくり、ハニカム基材に塗布し、製品と同じ触媒の形になったもので評価試験を行っています。その様子を見学し、自分が研究しているものの最終的な姿がわかったため、研究について具体的にイメージできるようになりました。
平日に有給休暇を取得したときには、雑誌等でいっぱいになった部屋を片付けてから、買い物に出かけます。週末の人ごみが好きではないので、平日の人が少ない時間帯にブラブラと歩くのが好きです。そのまま洗車に行き、愛車をきれいにしたら、次は自分がサウナや岩盤浴ですっきりします。
※掲載している内容はインタビュー当時のものであり、現在の状況とは異なっている場合があります。