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生産技術本部 生技設計室S.E
2015年 工学部 応用化学科 卒
モノを目で見て、手で動かして考える「現地現物」から、課題の解決方法が見えてくると思います。
入社以来、現場に足を運び、現場で見て触った事実に基づいて考えることを徹底してきました。
私は大学で触媒の基礎的な研究をしました。
講義の中で、代表的な触媒メーカーとして社名が挙がっていたので、キャタラーのことは学生時代から知っていました。
開発部門が生み出した新しい製品について、品質を保ちつつ、工場で量産する体制をつくるのが生産技術の仕事です。
私が担当する仕事は工程設計と呼ばれています。新製品を従来の生産設備でつくる場合に直面する課題の抽出や、その対策の考案が主な業務です。
例えば、触媒の材料と水を混合するスラリー(泥状の液体)というものがありますが、このスラリーの性状をいかに安定させるかという課題があります。この課題について、化学的なアプローチだけでなく、設備を原因とする不具合などの改善を進めていくことになります。日ごろの仕事や調査を通して、機械工学的な知見を広めている人が活躍できる分野です。
量産は開発段階のものづくりとはスケールがまったく違います。そのため、量産トライによって確認しなければならない安全・品質・生産性に関する項目はかなりの数に上ります。
入社時の私は、ものづくりの方法がまったく分かっていませんでした。現場実習や、現地現物を徹底して課題と向き合う生産現場でものづくりを学びました。
新入社員のころから現地現物で考える経験を積み重ねたことで、新製品のプロジェクトに関わるようになったときには、どのような課題がありそうか、どう対処すればよいのかが何となく見えるようになりました。
現地現物は大切なことですが、特に難しいことではないと思います。
ものづくりが好きな人にとって、問題があれば実物をみたいと思うのは自然なことです。それを実行するように心がければ大丈夫です。
これまでの仕事で印象に残っているのは、南アフリカの生産拠点CSA(CATALER SOUTH AFRICA)への出張です。2017年に同社へ3回出張し、合わせて約120日間を南アフリカで過ごしました。
仕事内容は私が普段行っている業務と似ていました。新製品の量産体制をつくることです。
ただ、周囲の環境がまったく異なりました。言葉の違いを乗り越えて現地のスタッフとコミュニケーションを図り、一緒に仕事を進めていくことが楽しくて仕方ありませんでした。課題が見つかったときには、同行している生産技術部・品質管理部の人たちや現地スタッフ、本社の上司に相談し、対策を打っていきました。
同じ仕事でも場所や文化が違うとこんなにも大変なのかと思い知りましたが、やり遂げたときの達成感は忘れられません。
とても心に残る仕事だったので、本社で働くときにCSAのユニフォームを着ることもあります。
研究開発部門から引き継いだ新製品の量産体制を整え、製造部門へ引き渡す生産技術の仕事には、当然ながら納期があります。
したがって、想定外の課題が見つかった場合には、納期に間に合わせるために様々な工夫を凝らして仕事を進める必要があります。大変困難な仕事ですが、私は追い込まれるとやる気がアップするタイプなのか、面白くもあります。
限られた時間の中で、当社の触媒を使ってくださるお客様や、私たちの後工程である製造部門に喜ばれる仕事をしていきたいと思います。
これから挑戦したいのは、より豊かな想像力が求められる仕事です。具体的には、先輩たちが取り組んでいるような生産設備の改造などを含む工程設計です。
私が現在担当している仕事は、現状の設備でなんとかなるケースがほとんどです。
そのレベルを超えて、既知の事柄から新しいものを生み出せるようになれば、仕事がさらに面白くなるのではないでしょうか。
将来は、生産技術で養った視点を品質管理で活かしたり、海外で活躍したりするステップアップも考えています。
私はラーメンが好きなので、休日を活用してラーメン屋さんの開拓を行っています。
静岡県は、隠れたラーメン激戦区で豚骨や塩ベースのラーメン屋は非常に充実しています。
しかし、美味しい味噌ラーメン屋に出会えていないため、時間があるときは、自分好みの味噌ラーメンを探索しています。
ちなみに写真のラーメンは、地元埼玉にあるお気に入り店の「味噌ラーメン」です。
※掲載している内容はインタビュー当時のものであり、現在の状況とは異なっている場合があります。