経理部は、支払いなどのお金の出入りの管理や、決算、収益計画の作成のほか、資金繰りを担う財務、そして税務を担当しています。
経理志望で入社した私は、支払い業務や預金の残高合わせなどを行いながら、経理部の仕事の概要や会計システムについて学ばせてもらいました。
経営管理本部 経理部
漆畑 元
固定資産管理業務を任されるようになると、ものづくりや生産設備について詳しく知ることができました。また、製造現場等の人たちと話す機会が増え、社内の人脈が広がりました。
固定資産を台帳に載せ、減価償却計算をしていくだけでなく、会社の資産である設備・モノがどこにあるのかがすぐ分かるように管理したり、今後の設備投資計画をとりまとめたりするのが固定資産業務です。机にかじりついて働くイメージがあるかもしれませんが、実際はそうではありません。例えば、設備の購入を検討している現場の人と会って話をしたり、現場に足を運んで設備を自分の目で見たりすることが多い仕事です。
私はもともと、目に見えるものを扱いたいという理由で、製造業を志望し、キャタラーに入社しました。現在の仕事では、設備・モノにどのような機能があり、どのように使われているのか、ラインがどのように流れ、どのような製品が生み出されるのかについて知ることができ、良い刺激になっています。
固定資産業務を行いながら、購買システムの立ち上げプロジェクトにも経理担当として参加しました。新しい購買システムはパッケージソフトをカスタマイズしたものだったため、当社の会計システムとリンクさせる必要がありました。そこで、経理部の仕事の進め方に基づいた購買側への要求や、会計システムとのコネクションに必須の要件などを伝えました。
現在、私は決算の取りまとめや、役員への報告、収益計画の作成などの業務を行っています。
月次決算では、月初に全部署から寄せられる売上や物品購入、製造などに関するデータを用います。最大のミッションは、決算を正しく、期日までに完了することです。キャタラーの決算はトヨタグループの連結決算の一部として組み込まれます。万一、誤りや遅れがあったときには、当社だけの問題では済みません。
しかし、実際には、決算に必要なデータが月初に集まらないこともあります。そのようなときには、該当部署に足を運び、遅れをなくすようにお願いし、場合によっては部署の方と一緒に改善に乗り出します。
例えば、製造現場のある部署の方たちが、自分たちが入力するデータが月次決算に使われることを知らなかったため、入力遅れが生じていた事例がありました。このケースでは、データ入力の遅れが大きな問題であることを周知し、解決につなげました。
製造業の決算ですから、原価計算の部分は注目を集めます。今月はこの製品をいくらで作ることができ、その結果、今月の利益はいくらになったのかをまとめ、役員に報告します。 触媒には高価な貴金属を大量に使用するため、この貴金属の価格の変動が、当社の決算にも影響します。そのため、相場変動の影響を取り除いた結果を提供しなければ、経営判断の参考になりません。「今月の利益5億円のうち、1億円は相場変動で儲けたものですので、本業の利益は4億円です」といったイメージです。
収益計画は、3ヶ月おきに作成します。この計画は、各部署からの情報が命です。普段から社内にネットワークを広げておくことで、各部の販売計画や、生産管理の計画などを数字で見たときに、その意味を咀嚼(そしゃく)し、理解できるようにしておきます。もちろん、少しでも疑問があれば、担当部署に聞いて回ります。その総括として、収益の見通しを作成し、その理由を経営陣に説明できるように備えておきます。 経理部の社員にも、海外出張があります。私は年に1、2回、海外の子会社に出張し、監査を行っています。また、海外拠点の経理担当者が本社で教育を受けるときには、キャタラーの経理で気をつけるポイントなどについて英語で資料を作成し、説明しています。
経理の面白さは、会社全体を見られることと、多くの人と話す機会があることです。「今、会社で何が起きているのかを知りたい」という意識があれば、そのまま仕事に活かせます。人間関係も含めて、自分に情報が入りやすい状況を整えておくことが大事ですね。
■ 2016年 4月入社
■ 太田 真登
※掲載している内容はインタビュー当時のものであり、現在の状況とは異なっている場合があります。