研究から生産まで一貫して関われるところが、研究開発本部の面白さです。
「こういうモノをつくってみたい」「こういう研究をやってみたい」という自分の考えから出発して、実験室に行って試作し、解析評価するまでを1人で行うことができます。
また、お客様である自動車メーカーから自動車用触媒のニーズを聞き出し、それをモチベーションとして具現化に取り組むときにも、やりがいを感じます。設計から始まり、大量生産の製造ラインが動き出すまで、一通りの業務に関われるため、技術者としての経験・知識の幅が広がり、成長につながります。
研究開発本部 先進材料開発部 FC開発室
堀内 洋輔
学生の方は、研究開発本部の仕事について、大学の研究に似たイメージを持つかもしれません。しかし、大学と比べると、チームで動くことが多いと思います。個人の研究テーマにじっくりと取り組むこともあれば、チームで知恵を出し合い、汗をかきながら急ピッチで開発を進めることもあります。
なぜなら、企業である以上、研究だけで終わるわけにはいかないからです。研究からモノが生まれなければ、会社のビジネスは成り立ちません。そのため、研究結果が評価され、お客様が実用化を視野に入れることになれば、開発の段階へと移ります。お客様が早期に解析評価ができるように、私たちは試作などに全力を尽くします。チームワークと体力の勝負になりますね。このときは、部署が体育会系の雰囲気になります。
研究、開発、生産というフェーズに分けて見ると、純粋に研究を行っているのが大学。開発フェーズの中で、どちらかと言うと研究寄りにあるのが、私たちの仕事です。
研究開発は、世の中にないものをゼロからつくり出すというよりも、大学などから発信される情報を組み合わせ、応用してモノをつくっていくことが多い仕事です。その際に、量産時の条件やコストについても考えてつくり込むのが、企業の研究開発の特徴です。一例をあげると 研究開発時に使用する設備と、量産に使用する設備では、規模が異なってきます。量産段階の条件をあらかじめ想定し、データを取っておくことが非常に大切です。
研究開発本部の新入社員が必ず任される仕事は、試作です。自動車メーカーから示された仕様通りの試作品を完璧につくれるようになって初めて、開発業務を経験できます。 試作を経験すると、実験を行うスタッフの皆さんとのコミュニケーションの大切さが分かります。また、スピードを重視し、クリエイティブな仕事の時間をお金で買う企業の姿勢や厳しさを体感できる機会でもありますね。 もちろん、研究開発本部でも、まったくの新人は先輩からマンツーマンの指導を受け、教えられた通りに行うことから始まります。次のステップとして、決められたルールの中で動きながら、新しい仕事を生み出したり、企画を提案したりする働き方ができるようになります。
■ 2016年 4月入社
■ 大城 裕貴
※掲載している内容はインタビュー当時のものであり、現在の状況とは異なっている場合があります。