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挑戦する。

専門分野を越えて触媒の世界に挑戦した2人の女性研究者

キャタラー基盤技術開発部で活躍する女性社員2名が、会員数が5万人を超える国内有数の学術団体である自動車技術会の2017年春季大会で、学術講演を行いました。講演内容や、研究職としての働き方について、話を聞きました。

基盤技術開発部 ディーゼル要素技術開発室 田中 江里子、基盤技術開発部 材料開発室 冨樫 ひろ美

――自動車業界では女性研究者がまだ多くはありませんが、キャタラーの発表者は2人とも女性でした。

田中

キャタラーでは会社を挙げて女性活躍を推進しています。成果を外部でアピールすることも大事だからと、女性の上司から発表を勧められました。

冨樫

私の場合は女性だからというわけではなく、入社前にアカデミック領域で仕事をしていたため、「学会発表慣れしているでしょう?」と言われて決まりました。

キャタラーの“リケジョ”は
ビシっと言う

――このインタビューもそうですが、“リケジョ”として注目されることについては、どう思いますか?

冨樫

女性研究者の存在が認識されるきっかけになると思います。
そのような波に乗って、女性が前に出ていくのは、よいことですね。

田中

女性研究者が第一線に出る機会になればいいですね。ただ、キャタラーではすでに性別に関係なく誰でも活躍していて、“リケジョ”は男性に対してもビシッと言うべきことを言っています。

PMの捕集性・燃焼性が高い
DPFを開発

PMの捕集性・燃焼性が高いDPFを開発

――田中さんの学術講演の内容を教えてください。

田中

ディーゼル排ガスの浄化システムの中にあるDPF(Diesel Particulate Filter)の開発について報告しました。
DPFは、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質(PM ; Particulate Matter)を捕集し、低減させる装置です。排気ガスがDPFの壁内の気孔を通過する際にPMを捕集する仕組みになっています。しかし、捕集を続けると目詰まりを起こし、圧力損失が高くなります。そのため、捕集したPMを燃焼させる再生処理が必要になります。
今回私が発表したのは、PMの捕集性と燃焼性を向上させる技術です。具体的には、排気ガスが入ってくる側の壁の表面に特殊な触媒層を形成しました。

――研究で面白かった点は何ですか。

田中

開発当初は、圧力損失が非常に高く、とても使い物にならない状態でした。触媒のコート層も狙い通りに形成できませんでした。
ところが、ある時、問題をポンと越えられました。グループの皆さんと出し合ったアイディアに含まれていたある方法を使い、コート層の気孔率を高めたところ、圧力損失が下がり、コート層もうまく塗れました。

担体の組成に注目し、
NOx浄化性能を向上

担体の組成に注目し、NOx浄化性能を向上

――冨樫さんはどのような発表をしましたか?

冨樫

ガソリン車用の三元触媒で、貴金属の足場になっている材料(担体)の組成を少し変えることで、貴金属と担体の両方からNOxを浄化できることを発表しました。
これまでは、NOx浄化性能を向上させるため、貴金属の状態に注目して開発していたのですが、今回は視点を変え、担体の材料自体が浄化に関与できる点を利用しました。
車の低燃費化が進む中、アイドリングストップの回数が多い車では、エンジン再始動の際、NOx浄化が進みにくいという課題があります。今回の研究は、この課題の解決を目指してスタートしたものでした。

――研究で面白かった点は何ですか。

冨樫

担体の材料の組成を少し変えただけで目的としていたNOxの浄化性能向上を達成できた点です。元素を1つ、2つ変えるだけで、ここまで劇的な違いが生じるのか…と効果の大きさを実感しました。
触媒の研究開発ではよくあることなのですが、材料の段階では狙い通りの性能を発揮しても、触媒にすると結果が出ないケースがあります。ましてや、最終的に車両評価で効果が出るアイテムは、非常に少なくなります。今回の研究は、車両評価でも結果を出すことができた貴重な経験でした。
自動車技術会での発表後、技術プレゼンを依頼されたり、雑誌の原稿を依頼されたりするなど、手応えを感じました。
また、発表後に追加データを取り、社内の開発会議で役員の方たちにプレゼンをする機会をいただきました。

まったく異なる分野へ
飛び込んだ理由は?

――キャタラーに中途入社した理由を聞かせてください。

田中

転職の理由は結婚です。静岡県外で働いていたところ、結婚することになりました。私は結婚後も働き続けたかったため、夫の職場に近いエリアで仕事を探し、キャタラーを見つけました。前職とは分野がまったく違いますが、「1から勉強してもらえばいい。前例もあります」と言ってもらえたので、入社を決めました。

冨樫

私は、腰を据えて研究をしたかったことが一番の理由です。
アカデミックな世界で、1年契約の博士研究員(ポスドク)をしていると、なかなか研究に専念できません。同じ環境で研究を続けられる期間も3~5年と限られています。そこで、安定した企業で研究をしたいと考えるようになりました。

生化学と触媒の共通点

――冨樫さんも、前職と分野が違いますが、不安はありませんでしたか?

冨樫

前職では、生体分子の中に入っている金属を様々な手法で解析する研究をしていました。
触媒の研究でも、金属である触媒の活性点などを同じような手法で解析しているため、分野が大きく変わったという意識はありません。
学生・院生の皆さんで、これまで研究してきた世界と違う分野に進もうとする方たちには、やってきたことと新しく始めることの共通点を認識するようにオススメします。

――研究開発の仕事とプライベートは、どのように両立していますか?

冨樫

家に帰っても、ふとした時にNOxの浄化や貴金属の状態について考えてしまいます。しかし、土日は完全に休日にして会社には行かず、息抜きをしています。平日でも「今日はあまり仕事が進まないな」と思えば、残業をせずに帰ります。
1つのことに夢中になり過ぎると視野が狭くなるので、プライベートでいろいろなことを経験した方が、思い悩まずに基礎研究を進められると思います。

時短勤務で研究をすすめるコツは

――田中さんは育児短時間勤務制度を利用していますね。

田中

まわりのメンバーに助けてもらいながら、時短勤務をしています。私が帰宅後に実験装置を動かしてほしいときなどに、協力してもらっています。
時短勤務で働き続けるコツは、仕事の優先順位をしっかりと付け、効率的に動くこと。フルタイムで働いているときに比べれば、目が回るような忙しさですが、何とかなります。

へこたれない気持ち

へこたれない気持ち

田中

私は、家族と過ごす時間があるからこそ、仕事を続けられるタイプです。家族があると、仕事でへこたれない気持ちが生まれてくるんです。
私の場合、子育てだけの毎日では、家事が辛くなると思います。その点、仕事があれば1人で没頭できる時間を持てるので、バランスがよいと思います。

ーー目標を教えてください。

冨樫

会社全体の科学的な基礎力の向上に貢献したいと思います。例えば、触媒をさらに科学的に見るとか、より深く解析するといったことに必要な基礎力です。

田中

私は子どもを一人前に育てることと、会社の売上に貢献することが目標です。これからも基礎研究を続けていきたいのですが、よい製品の源流になるようなしっかりとした研究成果を出したいと思います。

※掲載している内容はインタビュー当時のものであり、現在の状況とは異なっている場合があります。

ストーリー一覧

■ 過去3年の新卒採用者数・離職者数

〈 2016年入社〉 学部卒:3名 院卒:13名 ※離職者:なし
〈 2015年入社〉 学部卒:4名 院卒:  9名 ※離職者:なし
〈 2014年入社〉 学部卒:3名 院卒:13名 ※離職者:1名

■ 過去3年の男女別新卒採用者数

〈 2016年入社〉 男性:13名 女性:3名
〈 2015年入社〉 男性:12名 女性:1名
〈 2014年入社〉 男性:15名 女性:2名

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